人気ブログランキング |

4

場所を中山から新松戸へ移し話を続けた。
共通の意見として既存の馬券法では”生きているレース”を対象に出来ない、ということがあったがヤツの記憶の中にある膨大な資料はオレとは比べものにならないものだった。
まるで棋士が感想戦をやっているかのように過去のレース、そのレースの仕掛けどころ、各馬がもっていたオッズを話し続けた。しかも一つのレースに関して仕込みがある可能性のあるオッズの馬、6頭前後・・・数にして500頭以上のオッズ、戦績がすべて頭に入っていた。しかもその各馬の厩舎、騎手までだ。
予想以上のイカレっぷりにオレはただただ黙って聞いているほかは無かった。

「で。ですよ」
「・・・」
「この間から始まった3連単、ここにも必ず現れてくるはずだ。と思ったんですよ」
「というと?」
「単複枠馬、馬単3連から見えてきていたもの、絶対3連単にも痕跡を残すはずなんです」
「・・・」
「そのゾーンは130。ここがツボになっている」
というと鞄から先ほどのぺラ紙を取り出した。オッズプリンターだ。見るとマーカーで塗りつぶされたゾーンがある。
130倍台。
「このオッズに存在することがいわゆる”仕込”の可能性を高くさせるんですよ」
「無論全部がそうだとは言いませんが今まで自分がやってきたことの後押しにはなっています」
払い戻しの事実を見ているだけに否定の仕様が無い、というかそれが聞きたかったということもある。
「・・・それでどのくらいいける」
「6割、・・・弱くらいですかね」
オレの頭に昔の師匠に言われたセリフがよぎった。
・・・博打なんか所詮突き詰めれば1/2の丁半博打、だがそれをほんの少し・・・51:49にすることが出来れば。まあそれがあっちの世界とこっちの世界の差なんじゃねえのかな・・・

その日は次の週末の再会を約束し別れた。
「いい話が出来ましたかね」
「さあどうかね、オレに理解できたかもわからないしまあ来週楽しみにしているよ」
そう云って武蔵野線に乗り込んだ。
すさまじい疲労感の中で
”世間サマの腰をブッコ抜いてやる”
ずっとそう考えていた。
by taku-ma3 | 2007-04-23 23:55 | マネーコード
<< 5 続く >>